育児辞典【症状と病気】吐く、下痢する病気 ピヨママ倶楽部・育児辞書


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吐く、下痢する病気


幽門狭窄症   乳児下痢症   食中毒   髄膜炎 


幽門狭窄症


 症状が出るのは生後2〜3週間ごろ
胃の出口で十二指腸につながる部分を幽門といいますが、ここの筋肉が厚くなり、ミルクなどの通りが悪くなる病気です。正確には「肥厚性幽門狭窄症」といい、日本では1万人に5〜7人が発症するともいわれ、珍しい病気ではありません。

症状が出るのは、生後2〜3週間ごろ。もともと赤ちゃんは吐きやすいものですが、幽門狭窄症の場合、一度嘔吐が始まるとだんだん強くなっていきます。

最初は一日1〜2回だった嘔吐が、4〜7日後にはおっぱいを飲ませるたびに噴水のように吐いたり、鼻から飛び出すこともあります。吐いたあとも、赤ちゃんはおっぱいをほしがりますが、飲んでは吐いてを繰り返すので体重が少しずつ減り、水分も十分とれないため脱水状態になってしまいます。
幽門が厚いのは先天的だとかホルモンが関係しているなど言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。症状が軽いと、生理的な嘔吐との区別がつきにくいですが、体重が減っているようであればこの病気が疑われます。

噴水状の嘔吐がある場合は1ヵ月検診を待たずに早めに小児科を受診しましょう。治療の主流は手術ですが、薬や胃にチューブを入れてミルクを補充するなどの方法がとられることも。
手術後は早くからミルクを飲めるようになり、入院も1週間程。
退院するころには必要なミルクの量が飲めて体重も増加するようになります。

by ミルクティー

◆乳児下痢症◆


 秋から冬に多いウイルス性
赤ちゃんに起こる下痢は総称して「乳児下痢症」と呼び、胃腸の炎症から起こります。原因はほとんどがウイルス性で、中でも秋から冬に多いのがロタウイルスとSRSVによる嘔吐下痢症です。

下痢をしたときの家でのケア……
水分を少量ずつ、回数を多くして与える工夫をしましょう。まず、ふつうにミルクを与えてみます。すぐに吐くなら次はスポーツドリンクにかえ、量を半分に。それで駄目なら30〜50cc与えて様子を見ます。
まだ吐くようなら小さな氷のブロックを作り一つずつ口に入れてあげます。これは口の中で溶けて胃に入るまで時間がかかるので、1番ゆっくり飲ませるやり方。吐き出す頻度が減ります。
水分は白湯、番茶、紅茶、イオン水、りんごのしぼり汁など。もちろん母乳やミルクもOKです。柑橘系は下痢を呼ぶのでしばらくはやめたほうがいいです。
下痢がひどいと体力を消耗するのでお風呂は避けます。ただし、おしりがかぶれたりするので、シャワーなどでおしりを洗いましょう。オムツかえのときお母さんはよく手を洗うことを心がけてください。

byミルクティー

◆食中毒◆


 腸重責と似た症状
細菌が原因で起こる胃腸炎というのは、いわゆる食中毒のこと。原因として多いのはキャンピロバクター菌、サルモネラ菌、ビブリオ菌、ブドウ救菌。
近年、毎年夏になると大きな問題となる病原菌大腸菌のO157も、細菌性胃腸炎の一つです。

吐き気、嘔吐、下痢、発熱、頭痛、が主な症状で、場合によっては血便が出ることもあります。
腸重責と細菌性の胃腸炎は症状がとてもよく似てますので、病院に行くときは便のついたおむつを持っていってください。便をみれば診断がつきますし、原因となってる菌も特定でき適切な対処法もわかります。


食中毒はなってからのケアよりも、予防することがまず大切です。
食品はきちんと加熱する、調理器具は清潔にしておくのが基本です。
また、冷や奴など普段火を通さず食べる食品も、赤ちゃんには与えないほうがいいでしょう。
下痢が頻繁におきたとき、水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどのイオンを補充することを忘れないようにしましょう。1番使いやすうのが赤ちゃん用のイオン飲料。いざというときのために準備しておくとよいでしょう。

食中毒の色々…
●ボツリヌス食中毒
ハム、ソーセージ、缶詰、密封食品などが感染源。下痢や嘔吐のほか、呼吸困難を起こす心配も。
1才未満の場合、乳児ボツリヌス症の恐れがあるのでハチミツを与えるのは厳禁。
●キャンビロバクター腸炎ペットのふんや生肉、鶏卵、井戸水が感染源。
数時間〜2日くらいで発症し、下痢、発熱、血便が症状。抗生物質で治療り、症状は2〜3日で治まります。
●ブドウ救菌食中毒
魚介類、肉の加工食品が感染源。4時間以内に嘔吐、下痢、腹痛が出ますが比較的軽症。
●ビブリオ食中毒
魚介類や塩漬け食品が感染源。食べてから10〜12時間で腹痛、水様便、発熱、嘔吐、頭痛などの症状が。
赤ちゃんにはあまりありません。

by ミルクティー

髄膜炎


 低月齢の赤ちゃんは症状がわかりにくいので注意
髄膜は俗に脳炎ともいい、脳の表面をおおっている膜のことです。
ここに細菌などの病原体が感染して炎症を起こしたのが髄膜炎、脳そのものに炎症が起きたものを脳炎といいます。
髄膜炎は、風邪やおたふく、はしか、風疹などにかかったあとに合併症としてときどき起こります。高熱や嘔吐、頭痛などの症状が続きますが、赤ちゃんは頭痛を訴えることができないので大変不機嫌になります。また常にうとうとするといった意識障害も出てきます。大泉門がまだ閉じていない赤ちゃんは、その部分がパンパンにはれて診断の助けになります。
これは髄膜の炎症によって、頭の中の髄液圧が上がるからです。

ウイルスが原因の場合はウイルス髄膜炎、細菌感染した場合は細菌性髄膜炎といいます。ウイルス性髄膜炎で有名なのは、おたふくかぜや夏風邪による髄膜炎などです。
ウイルス性髄膜炎は症状も軽くすみますが、細菌性の場合、できるだけ早く治療を開始しないと命にかかわります。
それほど多い病気ではありませんが、大変進行が早く、特に低月齢の赤ちゃんは症状を見つけにくいので注意が必要です。

この病気で大切なのは早期発見と早期治療です。高熱が続いたり、嘔吐、機嫌が悪くてくずりっぱなしなどの症状が見られたら、すぐに小児科を受診しましょう。細菌性髄膜炎には抗生物質による治療が必要です。
髄膜炎は髄液を取って検査すればすぐに診断がつきますし、ウイルス性の髄膜炎の場合は、ほとんどが髄液を抜くだけで症状が軽減します。
細菌性髄膜炎の場合は抗生物質による点滴が2週間〜1ヵ月続きます。

by ミルクティー


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