くしゃみ、鼻水、鼻づまり |
季節の変わり目に起きることが多いのが「アレルギー性鼻炎」。主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりです。子どもの場合は、鼻腔が狭いために鼻づまりによっておこる「いびき」や、寝ている間の「無呼吸発作」などを伴うことがあります。 また、眼やまぶたのかゆみ、涙が止まらない、結膜の充血(アレルギー性結膜炎)、嗅覚の異常も同時に起こります。 アレルギー性鼻炎を軽視すると、鼻の出血を起こしたり、副鼻腔の開口部が閉ざされて、急性副鼻腔炎や下気道感染症を併発することもありますので、重症化しないうちに治療することが必要です。
【アレルギー体質の遺伝と生活環境が原因】
アレルギー性鼻炎にかかる子どもは、6歳前後から急に増えるようです(小学校で9.3%、中学生で11.1%。平成15年 日本耳鼻咽喉科学会・学校保健委員会調査)。 原因は、親のアレルギー体質が子どもに受け継がれ発症する場合が多いようですが、アレルギ−を引き起こす原因物質には生活環境などによって個人差があります。 原因物質とされているのは、イエダニやカビ、ハウスダスト(綿と毛糸クズ、畳クズなど)、ペットのフケ、花粉(スギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカバ)など。花粉が原因の場合は、眼やのどにもアレルギーが起きて、「花粉症」と呼ばれます。 花粉症の場合は、子どもでも果物や特定の野菜を食べることによって唇がはれたり口のなかが痛く(かゆく)なる「口腔アレルギー症候群」という病気を合併することがあります。
【血液検査などで検査を】
アレルギー性鼻炎を疑ったら、耳鼻科、内科などに通院します。血液検査(費用は3000〜5000円程度)をすると、アレルギーの原因物質が特定できます。病院によっては、鼻水を顕微鏡でのぞいて好酸球(こうさんきゅう)というアレルギーの元になる細胞を確認したり、原因と思われる抗原を実際に鼻の中に入れてアレルギー症状が起きることを確認したりする検査を行うこともあるようです。
【抗アレルギー薬と点鼻薬を服用】
治療後に出されるお薬は、アレルギー反応を中和させる抗アレルギー薬(ザジテン、インタール、オノンなど)と、鼻に直接注入する小児用の点鼻薬(フルナーゼなど)。花粉症ならば、その季節の数週間前から服用すると予防効果があります。 なかなか症状がよくならない場合は、ハウスダストや花粉を、少量ずつ定期的に注射してアレルギー反応を鈍感にさせる減感作(げんかんさ)療法を行う場合もあります。 またアレルギーに反応しにくくする体質をつくることによって、年齢とともに治っていく場合もあります。乾布摩擦(かんぷまさつ)、冷水浴、水泳などは続けていくと効果があるようです。
by rumiko
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