育児辞典【症状と病気】 皮膚 アトピー ピヨママ倶楽部・育児辞書


ピヨママ最新ニュース




サイトご利用規約、免責事項はこちら (ご一読下さい)  育児辞典HOME

皮膚の異常

 
 とびひ     水いぼ     アトピー性皮膚炎     皮膚の乾燥


とびひ


 傷や虫さされをひっかいた後にできやすい
【引っ掻いて広がりやすい】

とびひは、転んでできた傷、虫さされ、あせもや湿疹のひっかいた後などに、菌(黄色ブドウ球菌や溶連菌)がくっついて化膿し、水泡(水ぶくれ)ができる皮膚病です。
化膿してできた水泡(水ぶくれ)からは、黄色いジュクジュクした汁がでたり、かさぶたができて、かゆみを伴います。そして引っ掻いて破れた水泡の汁が、手や体のほかの場所について、本人だけでなく兄弟など周りの人に広がっていくのが大きな特徴です。
まれに、顔にむくみが出たり(腎炎)、目のまわり、わきの下、股の付け根が赤くなり発熱する(ライエル症候群)ことがありますので、十分注意が必要です。

【一日一回はシャワーで清潔に】

家庭では、汚い手で湿疹や虫刺されをかきむしらないようにすることが大切です。かかってしまったら家族でタオルを共用しないようにするほか、完全に治るまでは園や学校のプールはがまんします。
入浴は、最低一日一回、シャワーなどで清潔を保つようにします。かさぶたや水泡は、殺菌効果の高い石けんをつかいガーゼなどで優しく取り除くように洗いましょう。

【抗生物質の内服薬や軟膏で治療】

皮膚科、小児科では、抗生物質の内服薬や軟膏で治療するのが一般的です。かゆみが強い場合は、かゆみ止めの抗ヒスタミン剤が処方されます。
治療を開始すると短期間でよくなりますが、途中でお薬を止めるとすぐに再発して、治るまでに時間がかかりますので過信は禁物です。
アトピー性皮膚炎の子の場合、ブドウ球菌への抵抗力が備わりにくいため、とびひにかかりやすいようです。早めのケアを心がけましょう。

by rumiko

水いぼ


 わきの下、首、ひじ、ひざなどにできやすい
【米粒状のウイルス性イボ】

水イボは、皮膚がすれ合う柔らかい部分(わきの下、首、ひじ、ひざなど)にできやすい伝染性のイボの一種です。
1〜2mmほどの米粒状のブツブツから始まって、次第に盛り上がり、真ん中がおへそのようにへこんでいきます。かたくて表面に光沢があり、強く押すと白い小さな粒がでてきます。この粒の中にウイルスがあり、つぶれることで広がり感染していきます。

【保育園や幼稚園のプール等で感染】

水イボの難点は、他人にうつりやすいこと。保育園や幼稚園のプールで感染したり、いったん治っても兄弟などから再感染することが多い病気です。
大抵は、半年〜1年で水イボの抗体ができて自然になおっていくといわれていますが、それまで放っておくと大きくなって赤くただれてジュクジュクしたり、かゆみを伴うこともありますので要注意です。

【痛みを伴うので、少ないうちに治療を】

皮膚科では、水イボを一つ一つピンセットでつぶして取ります。ただこの方法は、とても痛く出血もありますので、なるぺくイボが小さく、数が少ないうちに治療した方がよいといえそうです。
また、最近では痛み止めのテープ剤を使用する方法もあるようです。かかりつけの医師に相談してみましょう。

by rumiko

アトピー性皮膚炎


 部位や症状は、時期で異なる
 アトピー性皮膚炎と判断できるのは、6・7ヶ月〜1歳すぎ。生まれてすぐの赤ちゃんにアトピー性皮膚炎が見られることはまずありません。

主な症状は湿疹です。乳児期は、顔を中心に赤くガサガサした湿疹ができたり、首や肘に湿疹が現れます。耳たぶの下が切れる、耳の後ろがジュクジュクする「耳切れ」の症状が出る赤ちゃんもいます。あせもやオムツかぶれ、脂漏性湿疹と見分けが難しいことがあるので注意が必要です。

一方幼児期は、湿疹が手足にたくさん現れます。このほか赤いブツブツが、おでこ、口や目のまわり、首、肘・膝・手首などの関節部分の内側に、左右対称で現れることがあります。

【原因は体質遺伝とアレルゲン】

 アトピ−性皮膚炎は、喘息や花粉症などと同じアレルギ−性の病気です。
アトピ−の子どもの親が、幼児期に同じようにアトピ−にかかっていたり、祖父母のどちらかがそうだったりということはよくいわれています。そういう意味から、親から子へアトピー性皮膚炎にかかりやすい体質が遺伝する、ということはいえそうです。

 しかしアトピー性皮膚炎のきっかけとなるアレルゲンには、個人差があります。

多いのは、ハウスダスト、ダニ、動物の毛、皮膚表面にいるカビ(カンジダ菌など)など。このほか、鶏卵、牛乳、小麦、魚、などの食物が考えられます。食物の場合は、母親の食事が母乳中に移行するため、母親もアレルゲンを除去した食事に変えなければなりません。

【我慢できない痒み】

 アトピー性皮膚炎の最も大きな症状は、痒みです。
乳児期は、母乳を飲むときにお母さんの乳房にかゆい部位をこすりつけたり、抱っこされているときにお母さんの服にこすりつけて掻くことがあります。子どもは我慢することができずに、血が出るまで引っ掻いてしまうことがあるので厄介ですよね。しかも掻きこわした傷にできた皮膚の細菌(ブドウ球菌)によって、一層痒くなるという悪循環に陥ってしまいます。

この痒みは、小児科などで処方される外用薬を用いて症状が軽いうちに治療することが大切です。
同時に、湿疹を引き起こすアレルゲンを回避する、赤ちゃんのつめは短く切っておくなど、入浴などて常に清潔にして刺激の少ない石鹸に代えるなど、生活環境を見直して整えていくことが必要です。


【ステロイド外用剤で治療】

 「ステロイド」というと怖いというイメージを持つ人が多いですが、使用法を間違わなければアトピー性皮膚炎にとっては、必要なお薬です。
現に小児科では、副作用のことを考慮して、3群以下(※)のレベルのステロイド外用剤を用いて治療します。ただし、徐々にマイルドなものに代えたり、ランクを下げていくなどして、最終的にはステロイド成分の入っていないワセリンで治療する、というのが基本のようです。

また最近では、ステロイド外用剤では効果が不十分な場合や、副作用で外用薬が使えない場合などに小児用のプロトピック軟膏(タクロリムス水和物 )という免疫抑制薬の外用薬が処方されることがあり、ステロイド剤が使いにくい顔面などに使われ効果を上げています。このお薬は、免疫抑制薬なので必ず医師、薬剤師の指示に従って使うことが必要です。(ただし低出生体重児,新生児,乳児又は2歳未満の幼児では、安全性が確立していないので使用できません。)

 アトピー性皮膚炎は、成長するとともに皮膚も少しずつ強くなり、通常の刺激ではほとんど湿疹が現れなくなる程度に改善することが多い病気です。実際、高齢者のアトピー性皮膚炎の人はほとんどいません。根気よく治療をつづけていくことで症状は必ず改善していきます。

※3群以下…プロパデルム・リンデロンVG・ボアラ・アドコルチン・リドメックス、フルコート・エクラー・アルメタ・ロコイド・ロコルテン・キンダベート・レダコート・グリメサゾン・ケナログ・プレドニゾロン・コルテス・プラベックスローション・デキサメサゾン・テラコートリル軟膏・エキザルベ・オイラックスH軟膏など

by rumiko

皮膚の乾燥


 かゆみをともなうことも
気がついたら、子供の肌がカサカサで粉をふいているようになっていた。なんてことありませんか?皮膚のバリア機能がまだ未熟な子供は乾燥によって皮膚の水分が失われやすく、かゆみをともなうことも。そうなる前にしっかりスキンケアして、すべすべの肌を守ってあげたいですね。


【きちんと洗う→保湿する】
まず大切なのは肌を清潔にすること、そしてしっかり保湿する。この2ステップが肝心です。ミルクや食べかす、よだれなどがついたままではそれが刺激になってトラブルの原因にも。汚れはできるだけ早く落としてあげて。お風呂では石鹸やボディシャンプーなどたくさん使う必要はありません。かえって体の油分を奪ってしまうことにもなりかねません。肌に合ったものを少量使うようにしましょう。せっけん成分を残さないことも大切です。


【カサカサがひどいときはこまめな保湿を】
乾燥が気になるようなら、入浴後に限らず一日に何度でも保湿してあげましょう。ひどくかいてしまって傷ができると、それが乾くときに強いかゆみが起きてまたかいてしまうという悪循環がおこります。そんな悪循環は保湿で防ぐことができます。着替えや食後顔を拭いたときなどよく見える場所に保湿剤を置いて、まめなケアを心掛けましょう。


【熱いお湯、長湯はほどほどに】
寒い季節、お風呂でしっかり温まることは大切ですが、体は温まるとかゆみを増すものなので注意して。特に肌が乾燥しているときは入浴は短時間で。熱過ぎるお湯は厳禁です。


【衣類は自然素材がおすすめ】
肌に直接触れる下着は、汗を吸いやすく刺激が少ない綿100%がおすすめ。化繊などチクチクする素材が肌に触れると、それだけでかゆみがおきてしまいそう。


たかが乾燥と思っていても、ケアを怠ると皮膚を傷つけ大きなトラブルの原因となってしまいます。子供はなかなかかゆみを我慢することができません。かゆくて辛い思いはできるだけさせないよう気を配ってあげたいですね。でも、しっかり保湿を心掛けてもかゆがる、カサカサが治まらないときはアトピー性皮膚炎などの特別なトラブルが隠れていることも。心配なときは一度皮膚科を受診してみましょう。


(C) 育児情報と相談、ママ友募集サイト